気ままにツーリングとモトブログ【I LOVE CB750F】

オーナーとなり39年目の愛車のCB750F。ついに還暦になった「ちゃれさん」がこのCB-Fを使って10数年後に最年長モトブロガーを目指す日記です(笑)

もし、CB-Fがロングセラーだったら物語⑤「プレスリリース」

1984年夏、ついにNEW CB750F(通称ボル3)が鈴鹿サーキット
プレスリリースされることとなった。
集まった取材陣の前で、開発LPLを努めた山中氏がボル3の紹介をするはずであった。
しかし、山中氏には、いかに性能をアップしたからと言って
基本設計が70年代のCBの紹介を胸をはってする自信がなかった・・・。

配られた資料には  ( )内は輸出仕様
CB750F ボルドールⅢ RC04
全長 2400
原動機 RC01E-R
排気量 748cc
乾燥重量 207kg
77ps/11500rpm(100ps/13000rpm)
F 2.50x16 110/80-16 R 3.50x17 130/70-17
・・・と詳細な資料が付けられていた。

取材陣と言っても、バイク関係のジャーナリスト達である。
いかに経営が危機に瀕しているとはいえ、ホンダが出すバイクには
少なからず要求されるものが多い。
ヘタにボル3を紹介すると、バイク雑誌
ケチョンケチョンにけなされる可能性もある。
そうなると、バイク雑誌によって購入の意思決定をする多くの
ユーザーから受け入れられない。
広報的なミスをすると、せっかくの新CBが売れなくなってしまうのである。
そうなると、今までの苦労は・・・水の泡。
バイクで世界を席巻してきたホンダの地位も地に落ちる。
山中氏は困惑していた・・・・。

一方、バイクジャーナリスト達は、冷めた目でボル3を見ていた。
確かに、CB750Fがデビューした1979年には衝撃があった。
しかし、昔の5年と今の5年は技術開発において格段の差がある。
それを、古めかしいCB-Fをいかにリニューアルしたところでどうしようもない。
ホンダも終わったな・・・と。

そんなとき・・副社長に復帰し、4輪部門の建て直しをしていた藤沢氏が
本田宗一郎とともに会場に現れたのである。

つづく・・・。